「作曲」と一致するもの

先日、機会あって、クラシックのコンサートを間近で見ることができました。

有名なオーケストラから各楽器一人ずつが集まり、13人編成の、ミニ「スペシャル」オーケストラ。

弦楽器・・・バイオリン×2、ビオラ、チェロ、コントラバス、

管楽器(木管)・・・フルート、クラリネット、オーボエ、ファゴット、

管楽器(金管)・・・トランペット、ホルン、トロンボーン、

打楽器・・・ティンパニー、シンバル、スネア、バスドラ(全部一人で!)

「大人のための音楽教室」ということで、クラシックを全く聴いたことのない人にも音楽のおもしろさを知ってもらうという趣旨のイベントだったのですが、これが、すごく良かった!!

ナビゲーターというか司会者の方による解説付き。どこかで聴いたことのある曲ばかりを集めて、1曲1曲の背景や作曲者のこと、そしてオーケストラとは何者なのか、そして全部の楽器の紹介・・・などなど。

なんといっても!まず第一曲目が始まってビックリ、鳥肌が立っちゃいました!!

各楽器一人ずつしかいないのに、この層の厚みはなんじゃ!音が3D映像のように立体的で、自分の体に迫ってくるみたいだ!

どの楽器も全然違う個性ある音なのに、不思議なことになぜか、一緒に音を出すと見事な和音となって溶け込んでいるではないか!!でも、耳を澄ますと一つ一つの楽器の音が全部聴こえるのであった!大人数だとこうはいかないだろうな。

学生時代は吹奏楽部だったので、どれが何の楽器か・・・は一応わかるのですが・・・。例にもれず、私もオーケストラのクラシックコンサートは初心者だもんで、こういう、普通の人にもわかりやすい「お話」付きだと、ひとつひとつの曲の背景(裏事情?笑)を頭に入れてから音楽が聴けるので、なんというか、立体的なのに加えて色がついて聴こえるように感じました。知ると知らぬとでは聴き方が変わってくるんだなぁ!ということを実感いたしました。

マンガ「のだめカンタービレ」が人気なのもうなずけますね!私も好き。

司会者の方が「弦楽器の美しい音の重なり方は、音の富士山と呼ばれています。」と言っていて(このセリフ、忘れないように思わずメモしちゃった。笑)なるほど~!と感動!まさに目の前で、超一流の演奏者たちの、音の富士山を見てしまいました。

これを機に、ぜひ大編成のオーケストラのコンサートにも足をお運びください!ということでしたが、もちろんそれも聴きに行きたいのでありますが、この「少人数一流至近距離解説付」のコンサート、また体験したいな~。

楽器の魅力を十分に堪能して、心がワクワクして、興奮しぱなしでした。やっぱり生演奏っていいな!聴くほうは、たくさんパワーをもらいました。

演奏するほうは・・・

私が「演奏するほう」なんて言葉を使っていいのかわからないけど(笑)・・・人に魅力を伝えられるぐらい、うまくなりたい!

もちろんレベルがあまりにも違いすぎる話ではあるのですが、音楽や楽器のことを専門的に学び、苦悩もたくさん味わってきたであろう、いわゆる一流のこの演奏者たちは、日々どんな気持ちで音楽に取り組んでいるんだろう。やっぱり、原点は、魅力を多くの人に伝えたいという気持ちなのかな?

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先日のサブカルヒステリーアワー2、無事終わりました。来て下さった方々、関係者の方々、ありがとうございました。とてもいいイベントでした!
locolo codeはこのままではいかんな〜と思いました。演奏力を磨かないと。
個人的にはもっとシンプルに音楽そのものをやる期間というか、鍛錬する期間が必要だなと思っています。

さて、アワヅ個人的には次は舞台の仕事があります。leni-bassoといういつもお世話になってるカンパニーの、7年くらい前に作って、ドイツ・東京・京都・神戸・福岡と回った『dovetail』という作品の再演があります。

この作品では、MAX/MSPによる、センサーでの演奏システムを使っています。
今回の再演のために7年前使っていたシステムを再現しました。今となってはかなりレガシーな機材です。(当時でも少しレガシー気味でしたが)
AKAI S3000XLに、MOTU 828、AKAI ME35T(オーディオ→MIDIトリガー)、PowerBookG4、Mac OS9等々。当時はG4ではなくPowerBookG3を使っていて、起動後に読めないタイミングで一瞬処理が止まる、独特の仕様に悩まされた思い出があります。
この作品では、とにかく機材トラブルとの戦いです。
今日も練習だったのですが、またいろいろトラブってました〜
機材はシンプルに超した事はないです。
locolo codeのライブも、しばらくはもう少しシンプルにする時期かなと考えてます。

エンターテイナーは、まずはテクノロジーなどに頼らずに、身一つで楽しませる事ができた上で、いろいろな演出的要素が付加されるべきだと思います。
が、機材を駆使して面白い事できないかな〜といつも考えてしまう僕です。それはそれで面白い。要はバランスですかね。

今回の『dovetail』という作品は、その辺りが素晴らしいバランスで成り立ってるはずです。よかったら見に来て下さい。

以下、長いですが公演情報です。

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レニ・バッソ
ショートピース・アンソロジー2008
10月11日(土)〜13日(月・祝)
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レニ・バッソは、2年ぶりのショートピースオムニバス公演を開催いたします。
北村明子(レニ・バッソ振付家)と粟津裕介(locolo code)の共作による
『dovetail』(2001)を久々に再演します。スイスで世界初演されその後国内4都市
で好評を得た同作を新演出にてお楽しみいただけます。

[日時]10月11日(土)19:00
    10月12日(日)15:00/19:00
    10月13日(祝)16:00
[チケット]全席自由 前売2800円 当日3300円 ※入場整理番号付
[会場]OMEGA TOKYO 東京都杉並区上荻2-4-12
    http://omega-tokyo.com/
    <アクセス> JR荻窪駅・東京メトロ荻窪駅より徒歩12分
[チケット取り扱い]
1.レニ・バッソ reserve@leni-basso.com
2.チケットぴあ Pコード:389-357

[上演作品]
1.「dovetail」 振付・演出・出演:北村明子 作曲・演出・出演:粟津裕介
(locolo code) 
2.「ガール55」 振付・演出・出演:三東瑠璃
3.「CRACK IN THE HEAD」 振付・演出:堀川昌義 

[お問合せ]レニ・バッソ 03-5347-2144 info@leni-basso.com www.leni-basso.com

[レニ・バッソ]1994年結成のコンテンポラリー・ダンス・カンパニー。代表作
『Finks』の国際的なヒットにより2001年より海外での公演を中心として活動を行っ
ている。2005年、ベルリンの劇場Haus der Kulturen der Weltの出資によって
『Ghostly Round』(作曲・粟津裕介)を製作。同年のモントリオール公演により、
現地の文化情報紙によって年間の最優秀公演に選出される(2位はローザス
『Once』)。欧米のダンスカンパニーやダンスフェスティバルにも多く作品を提供し
ている。2009年には、フランスのアヴァンギャルド・ロック・グループArt Zoydとヴ
ィデオ・オペラ『Kairo』を製作予定。

2008年2月 5日 01:30

ACE dance and music『Skin』

skin.jpg

なんだか一段落した、と思ったらもう2月です。
1月は何をしていたのかというと、、

1月のほとんどは、バーミンガムのカンパニーのために、作曲してました。
僕のダメダメ英語でもなんとかコミュニケーションとれるもんだなと思いました。
今全英ツアー中のようです。なんだか本番ギリギリ前だったみたいだが間に合ってよかった。
曲もえらい気に入ってもらいました。
3人だか4人だかの現地のミュージシャンが挑戦したのだがボツになり、僕のところに回ってきたとのこと。
ACE dance and music『Skin』
http://www.acedanceandmusic.com/


それと昨日は森下姉妹と共に千葉県の文化振興関係のイベントに出てきました。千葉県文化会館でした。
一応、"locolo codeの"という紹介の仕方をしてもらったのだけど、locolo codeとは全然違うことしました。森下姉はさすがなパフォーマンスを見せてくれました。locolo codeのライブでも広いところだとあんな風にできるのかなあ。
僕はというと、アコギ+ドラム+ボーカル+声ベースをやりました。全部同時にじゃないけど、曲によって組み合わせて。
森下妹は、アホと天才と変態は紙一重なトランペットをやりました。まあ普段通り吹いてたんですが。
演奏曲が日本の歌100選からと指定があったので、坂本九が歌ってた3曲を演奏しました。少しくらい音楽面でもオリジナルな要素を入れようと、上を向いて歩こうの一部をlocolo codeっぽいアレンジでやりました。

そういや僕はライブハウスより広いホールの方が緊張しないんだなと気づきました。お客さんが遠いからだと思うけど。
なんか目線を感じないから、伸び伸びできます。


あと2週間ほど前に、横浜のBankARTスクールでの岩井成昭さんの講座におじゃまして、コミュニケーションと音楽をテーマにしゃべってきました。僕の作曲WSに興味を持っていただいて、それの話をしてきました。
最近あまりサウンドアート方面には興味が向かなかったのですが、当然の事ながらテーマがテーマだけにそっち方面の話も触れないといけないので、ちょっと勉強し直しました。でもなんだか10年くらい前とあんまりやってる事変わってないよね。
ジョン・ケージ、クリスチャン・マークレイのインスタレーション、野村誠さんのしょうぎ作曲、アンケートアート、等について、岩井さんと話し合い、受講生にも話してきました。
内容はここに書くのはめんどくさいくらい濃いものとなった気がします。ので書きません。

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locolo code
official website

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